systemd-delta(1)¶
名称¶
systemd-delta - 上書き設定ファイルを検索
書式¶
systemd-delta [OPTIONS...] [ PREFIX [/SUFFIX]| SUFFIX ...]
説明¶
systemd-delta を使うことで他の設定ファイルを上書きしている設定ファイルを確認・比較することができます。/etc のファイルが一番優先度が高く、次に /run のファイルが2番目に優先度が高くなり、/usr/lib のファイルが一番優先度が低くなります。優先度が高いディレクトリのファイルは優先度が低いディレクトリの同じ名前のファイルを上書きします。さらに、設定ファイルの ".d" ディレクトリにはメインの設定ファイルを補う設定スニペットが書かれたドロップインファイルを配置することができます。ドロップインファイルも同じように優先度が高いディレクトリに同じ名前のファイルを配置することで上書きが可能です (ただし、ドロップインファイルの場合、ドロップインファイルの名前とメインの設定ファイルに対応するディレクトリの名前が両方とも一致している必要があります)。詳しくは systemd.unit(5) を参照。
コマンドライン引数はプリフィックスとサフィックスに分割されます。どちらも指定は任意です。プリフィックスは設定ファイルが含まれているディレクトリのどれか (/etc, /run, /usr/lib, ...) である必要があります。プリフィックスを指定した場合、指定したディレクトリに含まれている上書きファイルのみ表示されます。指定しなかった場合、全ての上書きファイルが表示されます。サフィックスは tmpfiles.d, sysctl.d, systemd/system などシステム設定ファイルが含まれているサブディレクトリの名前である必要があります。指定した場合、指定したサブディレクトリの設定ファイルだけが (全ての設定パスを通して) 解析されます。指定しなかった場合、全ての設定ファイルが解析されます。コマンドライン引数を全く指定しなかった場合、全ての設定ファイルが解析されます。下の例を見てください。
オプション¶
以下のオプションを利用できます:
- 
-t,--type=¶
- 差分を一覧表示するときに、指定した差分だけを表示します。表示したいタイプをカンマで区切ったリストで指定してください。 - 認識するタイプは以下の通り: - masked
- マスクされているファイルを表示。 
- equivalent
- 中身に違いがない上書きファイルを表示。 
- redirected
- 他のファイルにリダイレクトしているファイルを表示。 
- overridden
- 上書き・変更ファイルを表示。 
- extended
- ユニットのドロップインディレクトリの *.conf ファイルを表示。 
- unchanged
- 変更がないファイルも表示。 
 
- 
--diff=¶
- 修正されたファイルを表示するときに、差分も表示。論理値で指定します。デフォルトは true です。 
- 
-h,--help¶
- 短いヘルプテキストを表示して終了。 
- 
--version¶
- 短いバージョン文字列を出力して終了。 
- 
--no-pager¶
- 出力をページャにパイプしない。 
サンプル¶
ローカルの設定を全て表示するには:
systemd-delta
実行時の設定を全て表示するには:
systemd-delta /run
システムユニットの設定変更を全て表示するには:
systemd-delta systemd/system
システムユニットの実行時のドロップイン変更を全て表示するには:
systemd-delta --type=extended /run/systemd/system
終了ステータス¶
成功の場合は 0 が、それ以外の場合はゼロ以外のコードが返ります。